2021年10月2日のオープニング・コンサートを皮切りに,いよいよショパン・コンクールが始まります!
9月30日の記者会見で抽選が行われ,10月3日~7日に行われる1次予選のプログラム(演奏順)が決定しました!
2021年10月1日
2021年ショパンコンクール 1次予選の演奏順が決定!
9月30日の記者会見で抽選が行われ,1次予選のプログラム(出演順)が決定しました!
演奏は名前のアルファベット順になりますが,抽選により「M」から順番に演奏をすることになりました。
1次予選最初の演奏者は Xuanyi Mao さんです!
演奏順は公式サイトの「Calendar」に詳しく掲載されています。
この公式サイトの「Calendar」がめちゃくちゃよくできています!
日本とワルシャワの時差は7時間なのですが,
なんと,日本からアクセスすると日本時間で表示されます!
日本時間で夕方から午前の部,翌日の深夜に午後の部が開催となります。
審査が全て終わるのは日本時間では午前5時になります。
徹夜続きになりそうです(笑
詳細を表示させると,プログラム(演奏の曲目)も表示され,しかも曲名をクリックすると作品の解説が表示されます!
プログラムを見ているだけでわくわくしてきますね!
2021ショパンコンクール 日本にいながら配信で楽しめる!
ショパンコンクールは日本にいながら配信で演奏を楽しむことができます!
You Tube 公式チャンネル
7月12日~23日に行われた予備審査も全てアーカイブされていて自由に視聴することができます。
さらには,2015年開催の第17回ショパンコンクール,2010年開催の第16回ショパンコンクールのアーカイブも視聴可能です!
予備審査は参加者151名,906曲もの演奏がアーカイブされています。
当サイトでは,聴きたい演奏を検索・抽出して視聴できるデータベースを作成し公開しておりますので,ぜひご利用ください!
公式アプリ
公式サイトの下の方までスクロールすると,
公式アプリへのリンクが貼られています。
コンクールの様子は,You Tubeで配信がされるとは思いますが,公式アプリでは予定表が見れたり,アーカイブが整理されていて見やすかったりと,便利な機能がありますので,ショパンコンクールに興味がある方ならダウンロードしておいて損はないと思います。
2021年ショパンコンクール 1次予選 課題曲
1次予選課題曲
以下の要領で4曲を選択して演奏します。
演奏の順番は自由ですが,選択したエチュード(a,b)は2曲連続で演奏します。
※エチュード(a,b)は予備審査で選択した曲は選択できません。
エチュード
以下のa,bの中から1曲ずつ,計2曲を選択
ノクターン・叙情的なエチュード
下記作品から1曲を選択
バラード・舟歌・幻想曲・スケルツォ
下記作品から1曲を選択
課題曲の見どころ(聴きどころ)
エチュード
演奏家として,たしかなメカニズム(演奏技術,テクニック)が備わっているかどうかが試されます。
ショパンのエチュードはどれもシンプルな三部形式で書かれていて,演奏時間2~3分の小品なので,技術さえあれば,演奏としてまとめるのは容易です。
しかし,どの作品も人間の運動能力の限界が試されるような特殊な音型で作られていて,演奏の難易度は非常に高いです。
どれもほんの数分の作品なのですが,ミスタッチなしに1曲を弾き終えるのは至難の業です。
特に,今回の課題曲の中では,
- a;Op.10-1
- b;Op.10-2,Op.25-6
この3曲は特に難曲として知られています。
ノクターン・叙情的なエチュード
エチュードの中でも,メロディックな作品はノクターンと同じカテゴリーに入れられています。
ショパンといえば,特筆すべき特徴の一つが「まるで歌うような旋律」です。
- 打鍵のタッチ
- ペダリング
- 装飾音の正しい奏法
- テンポ・ルバート;伴奏のテンポを崩さずにメロディを自由に奏でる技術
- アゴーギク;曲想に合わせてテンポそのものを変化させる技術
- デュナーミク;音量の大小による表現
これらの技術が十分に訓練されることで,まるで歌声のような旋律を奏でることが可能となります。
また,メロディアスな作品では旋律ばかりに目が行きますが,楽曲として土台となるのは伴奏です。
音楽全体をしっかりとささえるような伴奏になっているかどうかにも注目です。
バラード・舟歌・幻想曲・スケルツォ
演奏時間が10分前後の大作で,どれもショパンの代表作です。
予備審査ではスケルツォは課題曲に入っていませんでしたので,本大会でスケルツォが演奏されるのは1次予選から,ということになります。
どの作品もエチュードに匹敵する難所が含まれていますので,技術面がクリアされていることが前提となります。
しかしこれら大曲は,細部の緻密な表現とともに,曲全体を一つの作品として説得力のある形にまとめ上げる構成力が問われます。
中でもバラード第4番Op.52は,ピアニストとしてあらゆる技術・表現力が必要な作品で,
耳の肥えた審査員を納得させる演奏をするのは非常に難しい作品です。
2021年ショパンコンクール 開催日程
- 予備審査
2021年 7月12日~23日
☆10月2日にはオープニングコンサートが開催されます。
- 1次予選
2021年 10月3日~7日
- 2次予選
2021年 10月9日~12日
- 3次予選(セミファイナル)
2021年 10月14日~16日
☆10月17日はショパンの命日にあたるため,追悼コンサートやミサが行われます。
- 本選(ファイナル)
2021年 10月18日~20日
- 入賞者コンサート
2021年 10月21日~23日
10月2日(日本時間では10月3日の午前3時)にオープニングコンサートが開催され,いよいよショパンコンクールの予選が始まります。
連日徹夜続きになってしまいそうで,体力が持つかどうかだけが心配ですが,
とても楽しみです。
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今回は以上です!