ショパンの作品数~ズバリお答えします!~

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ショパンの作品は全部で何曲あるの?

専門家でも正確に答えられない難問

ショパン愛好家であることを公言している当サイト管理人は,過去に何度か「ショパンの曲って全部で何曲あるの?」と聞かれたことがあります。

最初に聞かれたときには答えに窮しました。
(そういえば,正確に数えたことがないぞ・・・)
(200曲ぐらいかな・・・)

そんな様子を見ている相手からは(コイツ,ほんまは大してショパンのこと詳しくないんちゃうんか?)という視線を向けられ,ショパン愛好家の一人として大変悔しい気持ちになりました。

そこで,家に帰ってショパンの楽譜を全部引っ張り出してきて,紙にメモしながら数えてみたら,ほぼピッタリ200曲。
(やっぱり200曲か・・・)

いやしかし,ピアノソロ以外の楽譜だと,協奏曲2曲と,アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ,チェロソナタの4曲しか所有していませんでしたが,確かもっとあったはずです。
そういえば歌曲もたくさんあったような・・・
なんか,現存していない失われた作品もあるとかって聞いたこともあるぞ・・・

ショパン愛好家でありながら,正確な答えが分からず,逃げ続けてきた難問。

ショパンの作品数は何曲なんだ??

デジタルデータベースは偉大!

先日,当サイトの「ショパン作品一覧」を作成するにあたり,改めて複数の文献を紐解いて,情報をパソコン上のデータベースにまとめました。

デジタルデータは偉大なる発明です。

例えば,「ハ長調の作品は何曲あるの?」なんていう唐突な疑問も,

  • ショパンのハ長調の作品は全部で17曲
  • そのうち2曲はルドヴィカの作品目録に存在が確認されるだけで,現在では入手不可能
  • 17曲のうち,ピアノ独奏曲が14曲で,残り3曲はピアノとチェロのための作品が1曲と,2台のピアノのための作品が1曲,そして歌曲が1曲
  • ハ長調の作品で最後に作曲されたのはマズルカOp.56-2

みたいな情報が一瞬で検索できます。

今回は,このデータベースを駆使して,ショパンの作品数を正確に数えようと思います!

最大値

何曲あるのか数えるためには,そもそも何を「1曲」とするのか定義する必要があります

そしてその定義によって曲の数も変わります。

まずは,最大値で何曲になるのか考えてみましょう

《最大値を求めるための定義》

  • 練習曲集Op.10とOp.25の24曲は全て別の曲とする。
  • 前奏曲集Op.28の24曲は全て別の曲とする。
  • 失われた作品や入手ができない作品も数える(全部で20曲)
  • ショパンの作品であるか疑わしい作品も数える(全部で9曲)
  • オクターブのカノンは未完成だが1曲として数える。
  • ヘクサメロンは第6変奏しか作曲していないが1曲として数える。
  • 『アンダンテ・スピアナート』と『華麗なる大ポロネーズ』を別の曲とする。
  • 歌曲「春」Op.74-2とピアノ独奏版「春」を別の曲とする。
  • 歌曲「ドゥムカ」(歌曲「あるべきものなく」Op.74-13の第1稿)と歌曲「あるべきものなく」Op.74-13を別の曲とする。
  • ニ長調のマズルカKK番号IVa-7(IVa-2の第1草稿)とIVa-2を別の曲とする。
  • イ短調のマズルカBI45(Op.7-2の初稿)とOp.7-2を別の曲とする→失われた作品としてカウント済み
  • 変イ長調のマズルカBI7(Op.7-4の初稿)とOp.7-4を別の曲とする。→失われた作品としてカウント済み
  • イ短調のマズルカBI8(Op.17-4の初稿)とOp.17-4を別の曲とする。→失われた作品としてカウント済み
  • ワルツOp.69-1『別れのワルツ』は3種類の原典を別の曲とする。
  • ワルツOp.69-2も2種類の原典を別の曲とする。
  • ワルツOp.70-2も4種類の原典を別の曲とする。
結果は・・・277曲!

次は最小値いってみよう!

《最小値を求めるための定義》

  • 練習曲集Op.10とOp.25は,それぞれ1曲とする。
  • 前奏曲集Op.28の24曲は1曲とする。
  • 失われた作品や入手ができない作品は数えない。
  • ショパンの作品であるか疑わしい作品は数えない。
  • オクターブのカノンは数えない。
  • ヘクサメロンは数えない。
  • 『アンダンテ・スピアナート』と『華麗なる大ポロネーズ』は1曲とする。
  • 歌曲「春」Op.74-2とピアノ独奏版「春」は同じ曲として1曲とする。
  • 歌曲「ドゥムカ」(歌曲「あるべきものなく」Op.74-13の第1稿)と歌曲「あるべきものなく」Op.74-13は同一曲として1曲とする。
  • ニ長調のマズルカKK番号IVa-7(IVa-2の第1草稿)とIVa-2は同一曲として1曲とする。
  • イ短調のマズルカBI45(Op.7-2の初稿)とOp.7-2は同一曲として1曲とする。→そもそも失われた作品はカウントしない。
  • 変イ長調のマズルカBI7(Op.7-4の初稿)とOp.7-4は同一曲として1曲とする。→そもそも失われた作品はカウントしない。
  • イ短調のマズルカBI8(Op.17-4の初稿)とOp.17-4は同一曲として1曲とする。→そもそも失われた作品はカウントしない。
  • ワルツOp.69-1『別れのワルツ』は1曲とする。
  • ワルツOp.69-2は1曲とする。
  • ワルツOp.70-2は1曲とする。

結果は・・・191曲!

なんと,最大値と最小値で86曲もの差があるんですね。

【結論】ショパンの作品数は,全部でズバリ○○曲です!

最大値も最小値も,偏った極端な定義でカウントしています。

そこで最後に,ショパンの「1曲」の定義として常識的で一般的な定義を元に,ズバリ何曲なのか数えてみたいと思います。

《常識的な定義》

  • 練習曲集Op.10とOp.25の24曲は全て別の曲とする。
  • 前奏曲集Op.28の24曲は全て別の曲とする。
  • 失われた作品や入手ができない作品も数える(全部で20曲)
    • そのうち,第1草稿や初稿であるBI8,17,45の3曲のマズルカは数えない
  • ショパンの作品であるか疑わしい作品は数えない(全部で9曲)
  • オクターブのカノンは未完成だが1曲として数える
  • ヘクサメロンは第6変奏しか作曲していないが1曲として数える
  • 『アンダンテ・スピアナート』と『華麗なる大ポロネーズ』は合わせて1曲とする
  • 歌曲「春」Op.74-2とピアノ独奏版「春」を別の曲とする
  • 歌曲「ドゥムカ」(歌曲「あるべきものなく」Op.74-13の第1稿)と歌曲「あるべきものなく」Op.74-13を別の曲とする
  • ニ長調のマズルカKK番号IVa-7(IVa-2の第1草稿)とIVa-2は同一の曲とする
  • ワルツOp.69-1『別れのワルツ』は1曲とする
  • ワルツOp.69-2は1曲とする
  • ワルツOp.70-2は1曲とする

結果は・・・258曲!

いかがだったでしょうか?

当サイト管理人の予想は230曲前後だったのですが,思ったよりも多かったです。

せっかく作ったデータベースですから,これを活用して,今後も色々調べていきたいと思います。

 

 

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