今回は,ショパンのピアニズムの重要な要素のひとつ「運指法(指づかい)」について詳細に解説します!
- ショパンが生み出した革新的な運指法
- ショパンの運指の特徴
- ショパンの運指法[1]親指の解放
- ショパンの運指法[2]多彩な指越え・指くぐり
- ショパンの運指法[3]同じ指を繰り返し使う
ショパンが生み出した革新的な運指法
ショパンは1849年10月17日に結核で亡くなっていますが,その年の春にピアノ入門書を書き始めていました。
6月には病状が悪化したたため,残念ながら未完に終わっています。
しかし草稿は遺されていて,
「肘は白鍵の高さに,手は内側外側に傾けずにまっすぐ置き,手首から先だけでなく腕全体を使って」
「音楽とは・・・」
「音による思想や感情の表現・・・」
「一つの言葉では言語にならないのと同じく,一つの音では音楽にならない・・・」
など,ショパンのピアノ演奏に関する貴重なメソードが残っています。
草稿には「各指の性質を生かしたタッチの魅力を損なわないように」との記述もあり,
ショパンの作品は,運指(指づかい)が演奏の鍵を握る重要なものだったことがわかります。
ネイガウスがリストの作品について「この運指法の中にリスト全体が私の前にあるではないか。私は彼の両手,身振り,堂々たる構えを見,修道士の形をした悪魔の息づかいを感じるのだ。芸術には些細なものなどないのだ。すべてが,最後のディティールにいたるまで美の法則に従うのだ」と述べたように,作曲家が楽譜に記譜した指づかいは,その作曲家の精神に触れることのできる貴重なものです。
ショパンの作品づくりは,細部まで入念に推敲を重ねるものでした。
指づかいも同様で,自筆譜や初版に書き込まれた指づかいからはショパンの運指へのこだわりを感じます。
ショパンはピアノ教授にも熱心でした。
レッスンで生徒が使用していた楽譜には,ショパン自身の書き込みが遺されています。
演奏に関する注意や,出版譜のミスの訂正に加えて,指づかいも書き込まれています。
ショパンの生徒や友人たちなどの,ショパンの指づかいに関する証言も多数のこっています。
この記事では,ショパンの運指法の特徴を解説します。
ショパンの運指の研究にはエキエル版が最適!
ショパンの運指法を研究するときにも役立つのはエキエル版です。
エキエル版ではショパン自身が記譜した指づかいは太字で,編集者(エキエル氏)が追加・提案した指づかいは斜体で明確に示されています。
また,ショパン自身が生徒の楽譜に書き込んだ指づかいは太字に(かっこ)をつけて明示しています。
エキエル版が普及するまでは,楽譜に印刷されている指づかいが,どういう由来のものなのか調べるのは大変でした。
本来ならば,ショパンの自筆譜とフランス初版のコピー(ファクシミリ)を手元に用意しなければなりません。
自筆譜のファクシミリの販売価格は1曲2万円前後です。無駄に装丁が豪華で大きくて重たく,研究用の資料というよりも本棚に飾っておく装飾品のようなものです。注文してから届くまで1ヶ月ほどかかります。
初版のコピーは一昔前は簡単には手に入りませんでした(現在はインターネットで無料公開されています。ありがたい!)
エキエル版を1冊用意するだけで手軽に本物の資料に触れることができます。
当サイト管理人は大変重宝しています。
いよいよエキエル版の日本語版の発売もはじまりました。
当サイト管理人は英語版で揃えてしまっているので,日本語版を追加で購入するかどうか迷っています。
まだエキエル版を購入されていない方は,日本語版の発売にあわせて順次揃えられてはいかがでしょうか。
ショパンの運指の特徴
ショパンは書きかけのピアノ入門書に次のように書いています。
「指の力を均等にするために,今まで無理な練習が随分行われてきた。指の作りはそれぞれに違うのだから,その指に固有なタッチの魅力を損なってはならないのは当然である。逆にそれを十分生かすように心がけるべきだ」
ショパン以前のピアニストや作曲家は,力の弱い指,とくに4,5指(薬指と小指)を鍛えて5本の指の力を均等にしようと努力しました。
しかしショパンはそれぞれの指が自ずから持って生まれた個性を演奏に十分活かし,音色の多様性を引き出してニュアンス豊かに演奏する運指法を生み出しました。
ミクリをはじめ,ショパンの生徒たちは「ショパンがレッスンで最も気にするのは,手を柔軟に(美しい演奏の第一条件),各指に独立した自由な音色を与えることだった」と語っています。
「手の柔軟性」と「各指の個性の発揮」がショパンのピアニズムの基本だったことがわかります。
ショパンの指づかいには極めて独創的な特徴があります。
親指の解放
ベートーヴェンの時代から少しずつ親指による黒鍵の演奏がみられますが,
ショパンは必要とあれば躊躇せずに黒鍵の演奏に親指を使っています。
ショパンは「白鍵しか弾いてはならない」とされていた縛りから親指を解放し,演奏の自由度を上げています。
長い指による指越え・指くぐり
ショパンはバロック時代に対位法的多声部の作品で多用されていた,長い指による指超えや指くぐりを復活させました。
これは,幼少期のショパンにバッハ(とモーツァルト)の作品を丁寧に指導したジヴニーの功績が大きいです。
ショパンはさらに発展させて,親指と小指の間での指超えや指くぐりも使用しています。
同じ指を連続して使う
ショパンは同じ指を連続して使うという独創的な運指法も多用していました。
それでは,それぞれの運指法について詳しく解説していきます!
親指と小指は実際に短いわけではありませんが,手の構造上付け根が手前にあるため奥に届きづらいこれらの指のことを,本稿では”短い指”と表現します。
また,親指を1指,人差し指を2指,中指を3指,薬指を4指,小指を5指と表現します。
普段ピアノを弾かない方には馴染みのない表現法かもしれませんが,ご容赦ください。
ショパンの運指法[1]親指の解放
大バッハの次男エマヌエル・バッハは,親指による指越えと指くぐりを重要だとし,親指で黒鍵を弾くことは禁止していました。
時を経て親指の用法は自由になったとはいえ,現代でも親指で黒鍵を弾くことは敬遠されがちです。
しかしショパンは若い頃から親指の用法を大幅に広げて,古い規則や慣習にとらわれない運指法を用いていました。
ショパンも234指が黒鍵演奏に適していると説いていた
ショパンが初心者にピアノを初めて教えるとき,上の譜例のような課題を与えて,繰り返し練習させたとのことです。
手の力を抜いて(いわゆる”脱力”です),手の自然な形のままそっと鍵盤の上にのせると,短い指である15指は白鍵に,長い指である234指が黒鍵の上に自然と乗ります。
ショパンはこの手の形が最も自然であり,ピアノ演奏の基本であるとして,生徒に繰り返し練習させ,身体に覚え込ませました。
手の構造を科学的に生かした,革新的な教授法です。
現代でもピアノ初心者には,ハ長調の音階(ドレミファ ソファミレ ド)から練習させるのがまだまだ一般的かもしれません。
ハ長調の音階はすべて白鍵を演奏するため,人の手の構造と相性の悪い音階です。
ハ長調の音階を演奏するときは手の形が窮屈になります。
当サイト管理人が子どものころは「卵をにぎるように手を丸めて」「猫さんのように手を丸めて」などというように指を丸めて,指先で鍵盤を叩くような奏法が主流でした(いわゆるハイフィンガー奏法)。
子どもが練習する曲はハ長調がほとんどで,白鍵ばかり弾くことが多いため,
手を丸める奏法が教えやすかったのかもしれません。
このように,ショパン自身も基本的には親指は白鍵を演奏するべきだと生徒に教えていたことになります。
ショパンは親指がもつ音の個性を重視した
ピアノ初心者には,15指は白鍵を,234指は黒鍵を弾くべきだと教えていたショパンですが,
その作品では躊躇することなく,親指で黒鍵を演奏しています。
親指は5本の指の中で,際立って太く,肩からの力を強く鍵盤に伝えることができます。
ショパンは親指が白鍵を弾くことを基本だとした上で,親指にその個性を活かして歌ってほしい音があれば,迷うことなく親指を使っています。
ノクターンOp.48-1
ノクターンOp.48-1の9~10小節目です。
ここは主調であるハ短調のドミナントであるト短調から,さらに5度上の変ニ長調に転調する,極めて印象的で緊張感のある場面です。
変ニ長調への転調を高らかに宣言するようなA♭(ラ♭)の音には,ショパン特有の横に長いアクセント記号がつけられています。
「この音は大事な音だからアクセント記号をつけたよ。あとは演奏者ががんばって良い音を出してね!」というのが普通の作曲家の作曲姿勢ですが,
ショパンは,ショパンが奏でてほしい音を演奏者が確実に出すように「この音を親指で弾くようにと」科学的に指示を書いているのです。
さらに次の小節のこの部分の指づかいは,より一層革新的です。
アルペッジョの最初の2音を親指で演奏するように指示することで,アルペッジョの最初の2音に”溜め”が生まれます。
考えなしに「たららら~ん」とアルペッジョを弾いてしまうのではなく,感情を込めて表現するようにというショパンの意図が伝わってきます。
これも多くの作曲家は「感情を込めて大事に弾いてね!」と書き込むだけで終わるところを,
ショパンは演奏者が正しくアルペッジョを演奏するように,具体的に黒鍵を親指で連続して演奏するように科学的な指示をしています。
エチュードOp.25-7
エチュードOp.25-7の5~6小節目です。
左手親指が黒鍵もふくめて,3回連続で打鍵するという特異的な運指です。
ネイガウスは左手親指を「チェロ奏者」に例えていました。
フレーズの終わりの3音を連続で親指で打鍵することで,腕の移動がなくなり,安定した姿勢で一つ一つの音を明瞭に歌うことができます。
同じ音型を繰り返すときは同じ指づかい
エチュードOp.25-2
ショパンは同じ音型を繰り返すときには,同じ手の形のまま腕のポジションだけを移動させ,同じ指づかいを繰り返すように指示しています。
このとき,親指が黒鍵を弾くことを避けることはありませんでした。
各指が無理なくそれぞれの個性を活かした音を出していれば,すべての音型が見事に同じ音色で旋律を奏でてくれます。
このような指づかいはショパンの様々な作品で使われています。
子守歌Op.57
エチュードOp.10-4
舟歌Op.60
『黒鍵』のエチュードOp.10-5
『黒鍵』のエチュードは右手で黒鍵だけを演奏するという革新的な練習曲ですが,
親指で黒鍵を打鍵すること事態が画期的な奏法だったのです。
ショパンの運指法[2]多彩な指越え・指くぐり
ショパンはバロック時代の対位法的多声部の作品で使われていた多彩な指越え,指くぐりの運指を復活させました。
ショパンの前の時代には,1指の上を234指が越えるか,1指が234指の下をくぐるか,の運指しか使われなくなっていました。
ショパンは,345指の間での指越えや指くぐりを復活させています。
ショパンはさらに発展させて,15指間(親指と小指間)での指越え・指くぐりを発案しています。
345指間の指越え,指くぐり
半音階奏法,重音奏法で345指間の指越え・指くぐりが多用された
エチュードOp.10-2
フランス初版の校正刷り(ゲラ刷り。校正用に,実際に印刷機で試し刷りをした原稿)が遺されています。
そこにはショパン自身が修正や訂正を丁寧に書き込んでいます。
校正刷りにはショパン自身が運指を綿密に書き込んでいて,
ショパンがこの運指法を重要視していたことがわかります。
また,ショパンは執拗にsempre legatoと書き込んでいます。
この運指法は,レガート奏法と密接な関係にあることが分かります。
3指が45指をまたぐ指越えの奏法や,45指が3指の下をくぐる奏法が多用されています。
エチュードOp.25-6
Op.25-6のエチュードでも,345指間の指超えや指くぐりが多用されています。
Op.25-6では,鍵盤の上をすべらせるように親指を連続で使うという運指も使われています。
エチュードOp.10-3『別れの曲』
エチュードOp.10-3『別れの曲』では,左手に同じ奏法があらわれます。
エチュードOp.25-8
エチュードOp.25-8はドイツ初版の印刷原稿として書かれた,ショパン自筆の清書原稿が遺っています。
ここにはショパン自身の手で運指が鉛筆書きされています。
Op.25のフランス初版は,ショパン自身が印刷原稿を書いたと思われますが,すべて失われてしまっています。
しかしフランス初版の出版についてはショパン自身が校正訂に関わっているため,フランス初版に印刷されている運指も,ショパンオリジナルの運指だと考えられます。
そんなショパンの自筆譜とフランス初版の指遣いを見比べると,大きな違いがあります。
エキエル版のうれしいところは,編集者(エキエル氏)の勝手な判断でどちらかの運指を載せるのではなく,本物と考えられる運指が2種類遺っているなら,ちゃんと2種類とも運指を印刷してくれているところです。
ショパン自筆譜の運指は,下の音を親指だけで弾き続けるという革新的な指づかいになっています。
しかしあまりにも革新的すぎて,これはかなり弾きづらいです。
当サイト管理人はフランス初版の運指がよりショパンらしいのではないかと思います。
いずれにせよ,上の音の指遣いを見ると,自筆譜もフランス初版も両方とも,345指間で指超えをするという運指法が使われています。
エチュードOp.25-10
ノクターンOp.27-2
ショパンの画期的な指づかいにより,手のひらが常に鍵盤と平行に保たれ,
安定した腕と手首から繊細で美しい音楽が奏でられます。
『木枯し』のエチュードOp.25-11
345間の指越え・指くぐりは単旋律を美しく演奏するためにも多用された
ショパンはメロディを繊細に美しく演奏するとき,普通なら1指をあいだにくぐらせるところを,
345指のみで演奏しています。
まるで5人の歌手から,繊細な歌声をもつ3人の歌手を選んで歌わせているかのようです。
『雨だれ』のプレリュードOp.28-15
ノクターンOp.48-1
子守歌Op.57
ノクターンホ短調 遺作WN23(Op.72-1)
バスのベース音を美しく奏でるときにも使われています。
ノクターンOp.9-2
鳥の羽で鍵盤をやさしくなでるように,345指で繊細に美しく旋律を奏でます。
対位法的レガート奏法に必須の運指法
345指間の指越え,指くぐりは,対位法的なレガート奏法には必須です。
バッハを愛奏していたショパンは,フーガを演奏するさいに,ごく自然にこの運指法を使っていたことでしょう。
バラード第4番Op.52
ショパンの作品には対位法的書法で書かれた箇所もたくさんあります。
上の譜例はバラード第4番Op.52のエキエル版です。ショパン自身が校正に関わったと思われるバラードOp.52のフランス初版には残念ながら運指が印刷されていません。
エキエル版では編集者のエキエル氏が運指を書き込んでいて,
右手も左手も345指間での指越えや指くぐりが多用されていて,同じ指をすべらせて連続で使用する奏法も使われています。
当サイト管理人も,エキエル氏が譜面に書いたような運指をショパンが用いていたのではないかと思います。
マズルカOp.33-3
345指間の指越え・指くぐりにより腕と肘・手首が安定する
手首や肘・腕が上下に揺れてしまうと,不用意に大きな音が出たり,逆に音がかすって弱くなってしまったりします。
手のひらが鍵盤と平行に保たれていることは,ピアノ演奏において大変重要です。
手を握って,開いて,と繰り返すと分かりますが,5本の指の中で親指だけが違う動きをします。
親指だけ運動のベクトルがほぼ直角に横を向いています。
親指は指の動きだけでは真下に降ろすことが難しく,どんなに訓練を積んでいても,親指で打鍵しようとすると,親指側にモーメントが発生してしまいます。
ピアニッシモで繊細に美しく演奏するさいに,ショパンはあえて親指を参加させないようにして,手のひらが安定して鍵盤と平行に保たれるようにしています。
実に科学的な運指法だと思います。
1指5指間での指越え,指くぐり
ショパンは指越え,指くぐりの運指法をさらに発展させ,親指と小指との間での指越え,指くぐりも使っています。
スケルツォ第1番Op.20
『木枯し』のエチュードOp.25-11
ノクターンOp.15-2
ショパンはこの画期的な運指法を生み出すことで,
広い音域を自然に流れるように演奏することに成功しています。
ショパンの運指法[3]同じ指を繰り返し使う
同じ指で鍵盤をなでるような奏法
ショパンは指越えや指くぐりの運指法の中で,同じ指をやさしくなでるように連続で使う運指が見られました。
上記譜例は指越え・指くぐりの章ですでにご覧いただいたものです。
同じ指で鍵盤をやさしくなでるような奏法が見られます。
バラード第1番Op.23
同じ指をすべらせるようにレガートに演奏するというのは,大変独創的な運指法です。
1本の指で旋律を演奏する
ショパンはたった1本の指だけで旋律を演奏することがあります。
それはまるで5人の歌手の中から,たった一人,独唱者を選出してソロでメロディを歌わせているかのようのです。
上の譜例は既にご覧いただいたもので,親指だけで旋律を歌っています。
ノクターンOp.48-1
ノクターンOp.48-1では,親指でなく,中指にソロ演奏をさせていますね。
ノクターンOp.32-1
両手でユニゾンの旋律になっていますが,右手も左手も3指だけで旋律を演奏しています。
わざわざ指の置き換えをしてまで,3指だけでのメロディ演奏をしています。
ショパンのこだわりを感じます。
バラードOp.52
1本の指だけではありませんが,右手の1指と左手の1指で交互に旋律を奏でるという独創的な運指法です。
ショパンの運指法[4]その他の運指法
指の置き換え
エチュードOp.25-10
指を素早く置き換えることで,見事にオクターブのレガート奏法を実現しています。
前奏曲Op.28-6
自然な指づかいで旋律を歌ったあと,鍵盤を押さえる指を1指に変え,手首を安定させて次の旋律もスムーズに歌えるようにしています。
ワルツOp.34-2
1指で伸びやかに音を鳴らしたあと,2指に置き換えることで2指が支えとなり常に手首が鍵盤と平行に保たれます。
『雨だれ』のプレリュードOp.28-15
ショパンはジェーン・スターリングのレッスン譜に,かなり独創的な指遣いを書き遺しています。
ショパンの指づかいへの強いこだわりが感じられます。
ノクターンOp.32-1
3指だけで旋律を演奏する例としてすでにご覧いただいた譜例です。
3指に旋律をソロ演奏させるために,指の置き換えを使っています。
指の個性を活かす運指
ノクターンOp.55-1
親指の個性をいかす運指です。
エチュードOp.25-1『エオリアンハープ』
同じ音の繰り返しですが,指を変えることで,音色を変えようという運指です。
ショパンの運指法がショパン独特の詩情を生み出している
今回は,ショパンの運指法を詳しく解説しました。
ショパンの運指法は独創的で,ショパンのピアニズムと密接な関係があります。
伝統や慣習にとらわれず,理知的に深い洞察力をもって革新的な運指法を生み出しています。
「ピアノの詩人」とまで呼ばれているショパンの音楽の詩情がどこから生まれているのかというと,一つは装飾音です。
そして,ショパンの詩情豊かな音楽はその革新的な運指法により生まれているのです。
今回は以上です!