- 2025年開催 第19回ショパン国際ピアノコンクールの審査員17名を紹介
- ギャリック・オールソン( 英語: Garrick Ohlsson、1948年4月3日 – )
- ジョン・アリソン( John Allison、1965年 – )
- ユリアンナ・アンドレーエヴナ・アヴデーエワ(英語: Yulianna Andreevna Avdeeva ; ロシア語: Юлианна Андреевна Авдеева、1985年7月3日 – )
- ミシェル・ベロフ(Michel Béroff、 1950年5月9日 – )
- サ・チェン( 陳薩、Chén Sà、1979年11月21日 – )
- ダン・タイ・ソン(鄧泰山、ベトナム語:Đặng Thái Sơn / 鄧泰山、1958年7月2日 – )
- 海老 彰子(えび あきこ、1953年<昭和28年>7月7日 – )
- ネルソン・ゲルナー(Nelson Goerner 1969年5月9日- )
- クシシュトフ・ヤブウォンスキ( Krzysztof Jabłoński、1965年3月2日- )
- ケヴィン・ケナー(Kevin Kenner、1963年 – )
- 児玉 桃(こだま もも、1972年 – )
- ロバート・マクドナルド( Robert McDonald、1951年 – )
- ピオトル・パレチニ( Piotr Paleczny、1946年5月10日- )
- エヴァ・ポブウォツカ( Ewa Pobłocka、1957年11月21日- )
- カタジーナ・ポポヴァ゠ズィドロン( ブルガリア語:Екатерина Попова 、1948年4月30日 – )
- ジョン・リンク( John Rink )
- ヴォイチェフ・シヴィタワ( Wojciech Świtała、1967年10月5日 – )
- まとめ
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2025年開催 第19回ショパン国際ピアノコンクールの審査員17名を紹介
ショパンコンクールのスコア(採点結果)を見ていこうとしているわけですが,
そもそも,どんな人が審査をしているのか,気になるところです。
そこで,今回は2025年に開催された第19回ショパン国際ピアノコンクールの審査員17名の略歴をご紹介します。

今回は人名を多数扱うため,敬称略で記事を書いています。
予めご了承ください。
ギャリック・オールソン( 英語: Garrick Ohlsson、1948年4月3日 – )

Mariversa – https://www.flickr.com/photos/mariversa/4785213083, CC 表示-継承 2.0, リンクによる
ギャリック・オールソンはアメリカ・ニューヨーク州出身のピアニストです。
過去に何度か審査員を務めていて,今回は審査員長となりました。
ポーランド人以外の審査員長ははじめてです。
1970年開催の第8回ショパン国際ピアノコンクールで優勝しています。
マズルカ賞も受賞しました。
1966年,18歳でブゾーニ国際ピアノコンクールに出場して優勝。
1968年にはモントリオール国際コンクールに出場して,これまた優勝。
そして1970年には第8回ショパン国際ピアノコンクールに出場して,ここでも優勝。マズルカ賞も受賞しました。
日本では知名度が低いですが,欧米では人気のあるピアニストだとのことです。
ジョン・アリソン( John Allison、1965年 – )
ジョン・アリソンは南アフリカ・ケープタウン出身の音楽評論家,音楽学者です。
オペラ専門誌OperaとOpera Newsの編集長を務めています。
ショパンコンクールでは初めての審査となります。
ユリアンナ・アンドレーエヴナ・アヴデーエワ(英語: Yulianna Andreevna Avdeeva ; ロシア語: Юлианна Андреевна Авдеева、1985年7月3日 – )

Autorstwa Chancellary of the President of Poland – http://www.prezydent.pl/aktualnosci/zdjecia/galeria,471.html, GFDL 1.2, Link
ユリアンナ・アヴデーエワはロシア出身のピアニストです。
2010年開催の第16回ショパン国際ピアノコンククールで優勝していますので,
ショパン愛好家やコンクール愛好家にとっては記憶に新しいでしょう。
このときはソナタ賞も受賞しています。
マルタ・アルゲリッチ以来,45年ぶりの女性ピアニストの優勝者でした。
ミシェル・ベロフ(Michel Béroff、 1950年5月9日 – )
ミシェル・ベロフはフランスのピアニストです。
メシアン,ドビュッシーなど近代フランス音楽の演奏家として,日本でも人気のあるピアニストです。
2006年にはNHKの『スーパーピアノレッスン』に出演しています。
パリ音楽院で長年教職を務め,現在は名誉教授の地位にあります。
2015年の第17回ショパンコンクールで優勝したチョ・ソンジンなど,多くの優秀なピアニストを育てています。
サ・チェン( 陳薩、Chén Sà、1979年11月21日 – )
サ・チェンは中国のピアニストです。
第14回ショパン国際ピアノコンクールで第4位に入賞しています。
前大会から引き続き,審査員を務めました。
ダン・タイ・ソン(鄧泰山、ベトナム語:Đặng Thái Sơn / 鄧泰山、1958年7月2日 – )

DangTungDuong – Ra mắt sách Đặng Đình Hưng lần 1, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
ダン・タイ・ソンはベトナム出身のピアニストです。現在はカナダ在住。
1980年の第10回ショパン国際ピアノコンクールでアジア人初の優勝者となりました。
前大会優勝のブルース・リウは彼の弟子でした。
そして,今大会で優勝したエリック・ルウEric Lu,第3位入賞のズトン・ワンZitong Wangも彼の弟子です。
これまで本選でピアノ協奏曲”2番”を演奏して優勝したのは,第3回優勝者のヤコフ・ザークとダン・タイ・ソンだけでした。
そして,今大会,ダン・タイ・ソンの弟子であるエリック・ルウが45年ぶりにピアノ協奏曲”2番”を演奏しての優勝となりました。
ベトナム戦争中に本物のピアノが使えず紙の鍵盤で練習していた,というエピソードが有名です。
海老 彰子(えび あきこ、1953年<昭和28年>7月7日 – )
海老 彰子 は大阪府出身のピアニストです。
1980年の第10回ショパン国際ピアノコンクールで第5位に入賞しています。
ショパンコンクールでの審査は,第17回,第18回,そして今回の第19回と,3大会連続での審査となります。
日本ショパン協会の会長も務めています。
ネルソン・ゲルナー(Nelson Goerner 1969年5月9日- )

Par Archicp — Travail personnel, CC BY-SA 4.0, Lien
ネルソン・ゲルナーはアルゼンチン出身のピアニストです。
ショパンコンクールでの実績はありませんが,フランツ・リスト国際ピアノコンクール,そしてジュネーヴ国際音楽コンクールピアノ部門での優勝歴があります。
前大会に続き,2大会連続での審査となります。
クシシュトフ・ヤブウォンスキ( Krzysztof Jabłoński、1965年3月2日- )

Autorstwa RoodyAlien – Praca własna, CC BY-SA 4.0, Link
クシシュトフ・ヤブウォンスキはポーランド出身のピアニストです。
1985年開催の第11回ショパン国際ピアノコンクールで第3位に入賞しています。
第11回のショパンコンクールはスタニスラフ・ブーニンが優勝した大会で,このときは日本でも「NHK特集 ショパンコンクール’85 ~若き挑戦者たちの20日間~」が放送されたため,3位に入賞したヤブウォンスキは日本人にも馴染み深いピアニストなのではないでしょうか。
ショパン音楽大学(ワルシャワ音楽院)の教授を務めています。
ショパンコンクールの審査は,第15回,前回第18回に続き,今大会で3度目となります。
ケヴィン・ケナー(Kevin Kenner、1963年 – )

Radosław Drożdżewski (Zwiadowca21) – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
ケヴィン・ケナーはアメリカ合衆国出身のピアニストです。
1990年開催の第12回ショパン国際ピアノコンクールで最高位(1位なしの2位)に入賞しています。
ポロネーズ賞と聴衆賞も受賞しました。
ショパンのピアノ協奏曲の室内楽版の校訂者としても知られています。
児玉 桃(こだま もも、1972年 – )
児玉 桃 は大阪市出身のピアニスト。パリ在住。
ドイツのカールスルーエ音楽大学で教授を務めながら多くの国際コンクールで審査をしています。
ロバート・マクドナルド( Robert McDonald、1951年 – )
ロバート・マクドナルドはアメリカ合衆国出身のピアニストです。
ブゾーニ国際ピアノコンクールで優勝し,器楽奏者の伴奏者として活躍しています。
ジュリアード音楽院とカーティス音楽院でピアノ科教授を務めています。
今大会優勝のエリック・ルー Eric Lu,第6位入賞のウィリアム・ヤン William Yangは彼の弟子です。
ピオトル・パレチニ( Piotr Paleczny、1946年5月10日- )
ピオトル・パレチニはポーランド出身のピアニストです。
1970年開催の第8回ショパン国際ピアノコンクールで3位に入賞し,ポロネーズ賞も受賞しています。
1985年から今大会まで,9回連続でショパンコンクールの審査員を務めています。
なお,前大会で2位に入賞した反田恭平の師匠です。
エヴァ・ポブウォツカ( Ewa Pobłocka、1957年11月21日- )
エヴァ・ポブウォツカはポーランド出身のピアニストです。
1980年開催の第10回ショパン国際ピアノコンクールで第5位に入賞し,マズルカ賞も受賞しています。
ショパン音楽大学(ワルシャワ音楽院)の教授です。
第17回,第18回に続き,3大会連続での審査となります。
カタジーナ・ポポヴァ゠ズィドロン( ブルガリア語:Екатерина Попова 、1948年4月30日 – )
カタジーナ・ポポヴァ゠ズィドロンはブルガリア系ポーランド人ピアニストです。
1975年開催の第9回ショパン国際ピアノコンクールで本選に出場しています。
第16回大会から今大会まで4大会連続での審査となります。
前々回2015年の第17回と,前回2021年の第18回では審査員長も務めました。
2005年第15回ショパンコンクールで満場一致の優勝をしたラファウ・ブレハッチは彼女の弟子です。
今大会で第4位に入賞し,コンチェルト賞を受賞したティエンヤオ・リュTianyao Lyu の師匠でもあります。
ジョン・リンク( John Rink )
ジョン・リンクは音楽学者で,ケンブリッジ大学の教授を務めています。
ショパンの直筆譜や出版楽譜の研究,ショパン没後から現代までの演奏の変遷,楽譜の正しい読み方や解釈など,ショパン研究における世界屈指の権威です。
今大会で3回目の審査となります。
ヴォイチェフ・シヴィタワ( Wojciech Świtała、1967年10月5日 – )
ヴォイチェフ・シヴィタワはポーランドのピアニストです。
1990年開催の第12回ショパン国際ピアノコンクールでは3次予選に進出するも,体調不良により棄権しましたが,ポロネーズ賞を受賞しています。
2015年から3大会連続での審査となります。
まとめ
今回は,2025年開催の第19回ショパン国際ピアノコンクールで審査員を務めた17名の略歴を紹介しました。
この17名の審査員たちが,各ラウンドでどのようなスコアをつけたのか。
次の記事から詳しくお伝えしていきます。








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